静かなる狂気『籠の中の乙女』 | ブラジリィー・アン・山田の活動日記『もう少しだけマシな理由』

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脚本家、演出家であるブラジリィー・アン・山田の活動日記です。主に、カレーや映画や変なグルメや宣伝のことを書いております。

 

籠の中の乙女 [DVD]

 

『籠の中の乙女』見る。

 

家の外は危険がいっぱいなので、子供たちを家の中で育てている、

過保護すぎる父親とその家族の話。

 

塩のことを”電話”と教えたり(”かける”で掛かっている)、

猫を危険動物と教え、犬の真似する練習をしたり、

淡々としていて、一見普通にも見えるが、完全に狂っている。

 

 

《ネタバレあり》

 

もうすぐ母さんが子供が生むといってるが、妊娠している様子はない。

もしかして、この3人の子供も……と、連想させる余白の恐怖。

 

娘が手に入れたジョーズの VHSテープで、外の世界を知るというのも活かしている。

それもセリフの引用だけでジョーズとわかるおしゃれなやり口に唸る。

 

最後のシーンが、なんとも意地の悪い終わらせ方だ。

 

 

ヨルゴス・ランティモス監督、拝見したのはこれで4作目ですが、

底知れぬおそろしさ。

 

 

 

やっぱ私はこれが一番好きかな。