カルロス・ベルムト監督の最新作『マンティコアー怪物ー』見ました。
ベルムト監督といえば、『マジカル・ガール』ですよ。
最強の胸糞映画でありながら、映画的なかっこよさも詰まった、
頭の先から尻尾まで毒々しい美味しさに満ち溢れた作品です。
(鑑賞には注意が必要ですので、万人にはおすすめできません!)
この監督の最新作ということで、見逃すわけにはいきません。
(シークレット・ヴォイスは見てないんですけど……)
かんたんなあらすじは、
主人公のフリアンは、ゲームに登場するモンスターのデザインを描く仕事をしています。
彼は、近隣に住む少年クリスチャンを火事から救い、彼の中から何かが崩れはじめます。
ディアナという女性と出会い、親密になっていくが……
怪物を作り出す仕事をしていても、
自らの心のうちに作り出した怪物はコントロールできない。
というモチーフなのか。
二転三転何が起きているのかと目まぐるしく展開していく
『マジカル・ガール』に比べると、淡々と進んでいく。
フリアンがVRでやっていることは映さなかったり、
ピアノを演奏している少年を写さず音だけで表現したり、
病室の鏡が変な位置だったり、省略の美学はさすが。
日本好きの監督なので、日本ネタ盛りだくさんですが、
特に、魔界村の着メロにはニヤリ。
地味な作品なので、気づかなかったこともあるかもしれない。
2回目見たら、色々気づくかも。
《ネタバレ》
ラストシーンは、『マジカルガール』を彷彿とする終わらせ方。
はたしてディアナは天使なのか、悪魔なのか。