カルロス・ベルムト監督の最新作『マンティコアー怪物ー』 | ブラジリィー・アン・山田の活動日記『もう少しだけマシな理由』

ブラジリィー・アン・山田の活動日記『もう少しだけマシな理由』

脚本家、演出家であるブラジリィー・アン・山田の活動日記です。主に、カレーや映画や変なグルメや宣伝のことを書いております。

 

カルロス・ベルムト監督の最新作『マンティコアー怪物ー』見ました。

 

ベルムト監督といえば、『マジカル・ガール』ですよ。

 

 

最強の胸糞映画でありながら、映画的なかっこよさも詰まった、

頭の先から尻尾まで毒々しい美味しさに満ち溢れた作品です。

(鑑賞には注意が必要ですので、万人にはおすすめできません!)

 

この監督の最新作ということで、見逃すわけにはいきません。

(シークレット・ヴォイスは見てないんですけど……)

 

かんたんなあらすじは、

主人公のフリアンは、ゲームに登場するモンスターのデザインを描く仕事をしています。

彼は、近隣に住む少年クリスチャンを火事から救い、彼の中から何かが崩れはじめます。

ディアナという女性と出会い、親密になっていくが……

 

怪物を作り出す仕事をしていても、

自らの心のうちに作り出した怪物はコントロールできない。

というモチーフなのか。

 

二転三転何が起きているのかと目まぐるしく展開していく

『マジカル・ガール』に比べると、淡々と進んでいく。

 

フリアンがVRでやっていることは映さなかったり、

ピアノを演奏している少年を写さず音だけで表現したり、

病室の鏡が変な位置だったり、省略の美学はさすが。

 

日本好きの監督なので、日本ネタ盛りだくさんですが、

特に、魔界村の着メロにはニヤリ。

 

地味な作品なので、気づかなかったこともあるかもしれない。

2回目見たら、色々気づくかも。

 

 

《ネタバレ》

 

 

ラストシーンは、『マジカルガール』を彷彿とする終わらせ方。

はたしてディアナは天使なのか、悪魔なのか。